Google プロダクトのアプリ内への統合をさらにスムーズにするため、Google は Google Play 開発者サービスの最新版の配信を開始しました。

Google Play 開発者サービス 6.5 には、Googleマップ、Google ドライブ、Google ウォレットそれぞれの新機能をはじめ、最近公開した Google Fit の API が含まれています。また、アプリが依存する Google Play 開発者サービスの API を今まで以上に細かく管理できるようになり、スリムなアプリの維持に役立ちます。

Google マップ

アプリからのルート案内がもっと簡単になります。Google Maps Android API では新たにマップ ツールバーを提供します。ユーザーはこれを使って Google マップを開き、すぐにルート案内と、選択したマーカーまでの詳しい道順を確認できます。このマップ ツールバーは、Google Play 開発者サービス 6.5 でコンパイルするとデフォルトで表示されます。


さらに、「ライト モード(lite mode)」というマップ オプションを新たに追加しました。これは、小さめのマップを複数表示させたいとき、あるいは、リストのサムネイルなどとして小さなマップを表示させるとき(サイズが小さすぎるため詳細な操作を行うことができないマップ)に最適なオプションです。ライト モードのマップは、一定の場所、一定のズーム レベルのマップとなり、ビットマップ画像です。

ライト モードでは、マーカーや図形はクライアント側で静止画像上に描画されたものなので、好きなように管理できます。ライト モードは、すべてのマップ タイプ、My Location レイヤー、そしてフル インタラクティブ マップの機能の一部をサポートします。ユーザーが詳細を見たいときにマップ上をタップすれば、Google マップが起動します。

また、Google Maps Android API では新たに getMapAsync(OnMapReadyCallback) メソッドを MapFragmentMapView が利用できるようにします。これによって、マップの準備ができたまさにその時に通知されるようになります。これは、現在非推奨となっている getMap() メソッドの代わりとして機能します。

他にも、Google Maps for Android アプリのインテントを皆さんのアプリで利用できるようにしました。これにはマップの表示、検索、詳細なナビゲーションの開始、ストリート ビューの開始などが含まれ、端末にすでに搭載されている使い慣れた高性能マップをさらに充実したものにできます。

ドライブ

ドライブ ファイルに、公開ファイル プロパティおよびアプリケーション専用カスタム ファイル プロパティの両方を追加できるようになりました。これによって検索クエリの効率が大幅にアップするとともに、アプリが情報を保存できるようになり、他のアプリによる編集後も情報は維持されます。

また、ネットワーク タイプや充電状況によっていつファイルをアップロードするのかを管理する機能や、保留中のアップロードをキャンセルする機能が加わり、ファイルとドライブの同期がユーザー フレンドリー、そしてバッテリー フレンドリーになりました。

Google ウォレット

Google ウォレットを使用して商品やサービスをすばやく購入できる既存の「Buy with Google」ボタンに加え、今回のリリースでは、同じく簡単操作で寄付を集められる「Donate with Google」ボタンを追加します。

Google Fit

先日 Google Play 開発者サービスの一部として、Google Fit SDK を正式に公開しました。この SDK によって、シンプルな API でフィットネス系アプリをさらに充実させ、センサーとの連動や、活動データの記録、ユーザーのフィットネス データ統計の読み出しができるようになります。

今回のリリースでは、セッションを設定するときに活動セグメント(事前に設定しておくランニングやウォーキング、サイクリングなどの時間)を追加しやすくしました。これによって休憩や、複数のアクティビティを伴うワークアウトのサポートが容易になります。今後、Google Fit をすばやく統合できるよう、サンプルをさらに追加していく予定です。

依存関係の詳細管理

Google は様々なサービスのすべてで API を追加し続けてきましたので、特に、利用可能な API の一部しか使用していない開発者にとっては、スリムなアプリを維持することが難しくなっているかもしれません。今回の Google Play 開発者サービス 6.5 では、最低限の共通ライブラリと、アプリに必要な API だけに依存すればよいようになります。これによって、Google Play 開発者サービスの利用をより気軽に始められます。

SDK は近日公開!

これから数日の間に Google Play 開発者サービス 6.5 を順次配信していき、最新情報をこのブログにてお知らせするとともにドキュメントを公開し、配信が完了した時点で SDK を利用できるようにいたします。

Google Play 開発者サービスとその API について詳しくは、Android デベロッパー向けサイトの Google Play 開発者サービスのセクションをご覧ください。