[この記事は Dave Burke、Android エンジニアリング部門副社長による Android Developers Blog の記事 "Android 6.0 Marshmallow coming to devices soon" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。]

先日より Nexus 5、Nexus 6、Nexus 7 (2013)、Nexus 9、Nexus Player、Android One などの Nexus 端末への Android 6.0 Marshmallow の配信が開始されました。また、Android 6.0 ソースを Android オープン ソース プロジェクト (AOSP) にプッシュして、Android 6.0 ソースを正式に公開します。

また、初めて Android 6.0 Marshmallow プラットフォームを実装する新型 Nexus 端末を 2 機種発表いたしました。これらの端末では、あなたのアプリでも、最新のプラットフォーム機能や、最新のハードウェアによる最適化を活用することができます。新しい端末でアプリを正しく表示する方法について説明します。

Nexus 5X と Nexus 6P のご紹介



Nexus 5X

Nexus 6P
Nexus 5X は、LG と協力して開発されました。5.2 インチ 1080p の FHD LCD ディスプレイ、Snapdragon™ 808 プロセッサ (1.8 GHz ヘキサコア、64 ビット)、12.3 MP リア カメラを備えています。コンパクトで軽量、トップレベルのパフォーマンスを提供します。

Huawei と協力して開発された Nexus 6P は 5.7 インチの WQHD AMOLED ディスプレイ、Snapdragon™ 810 v2.1 プロセッサ (2.0 GHz オクタコア、64 ビット)、前面ステレオ スピーカー、12.3 MP リア カメラを備えており、これらすべてがダイヤカット加工されたアルミ製ボディに収められています。

両方の Nexus 端末には、USB Type-C ポートと指紋センサーがあり、Android Sensor Hub、チャネル選択やバッチ処理、BSSID ホットリストを備えた省電力の Wi-Fi スキャン、超省電力の BLE 通知機能を備えた Bluetooth 4.2 など、最新のハードウェア機能が搭載されています。

アプリの準備

これらの端末を使用するユーザーに最高のモバイル エクスペリエンスを提供するには、あらかじめアプリとゲームの状態を確認する必要があります。

素材の確認

解像度 画面サイズ 密度
Nexus 5X 1920 x 1080 px (730 x 410 dp) 通常 420 dpi
Nexus 6P 2560 x 1440 px (730 x 410 dp) 通常 560 dpi


Nexus 5X の画面密度は 420 dpi なので、最も密度の高いバケットである xhdpixxhdpi の中間の解像度になります。Nexus 6P は画面密度が 560 dpi なので、xxhdpixxxhdpi の中間の解像度になります。プラットフォームは、密度の高い方の解像度バケットの素材をスケールダウン表示しますが、ない場合は、低い方の密度バケットの素材をスケールアップして表示します。

ランチャーで最適な表示を行うには、大きなアプリ アイコンを表示するため、最低でも xxxhdpi のアプリアイコンを使用することをお勧めします。

残りの素材については、ベクター素材を使用するか、オプションでさらに高い密度バケットを追加できます。これにより、画像がよりシャープになりますが、apk のサイズが大きくなってしまうので、アプリごとに適切な判断が必要です。

Google Play でフィルタされていないことを確認

<compatible-screens>: 要素は新しい端末が発売されるたびにアプリをリコンパイルして公開することに対応できないため、AndroidManifest.xml ファイルでこの要素を使用している場合は、使用を中止してください。Nexus 5X は新しい密度バケット (420) を使用するため、この要素を使用する必要がある場合は、マニフェストをアップデートして、Nexus 5X の新しい構成を追加するようにしてください。そうしないと、これらの端末の Google Play でアプリが除外される可能性があります。

M デベロッパー プレビューの終了

3 つのプレビューがリリースされ、最終 OTA リリースが間もなく公開されるため、Android M デベロッパー プレビューを終了することになりました。いただいたフィードバックのおかげで、Android 6.0 はさらにアプリとゲームに優しいプラットフォームになりました。200 以上の国のデベロッパーがこのデベロッパー プレビューを使用して、世界中の Android 6.0 Marshmallow ユーザー向けにアプリを準備しています。

デベロッパー向けリソースがさらに豊富に

Android 6.0 Marshmallow をまだご覧になっていない場合は、developer.android.com/mm にアクセスしてみてください。ランタイム パーミッションDozeApp Standby のアイドル モードアプリの自動バックアップ指紋サポートなど、デベロッパー向けの新しい機能やアプリに関連する重要な変更について詳細を確認できます。

またデベロッパー向けに、Android 6.0 Marshmallow の新機能の利用方法を説明した動画も作成しました。以下をご確認ください。

最終テストとアップデート

最終テストを行い、公開に向けた準備を進めてください。最終テストのための、デベロッパー プレビュー 3 のシステム イメージは10 月初旬まで使用できます。Android 6.0 が正式に公開されると、Nexus の出荷時のイメージ ページから最終イメージを、Android Studio から最終エミュレータ イメージをそれぞれダウンロードできます。

お知らせ: M デベロッパー プレビュー ビルドをフラッシュした端末は、Android 6.0 アップデートを自動的に受け取りません。最初に、正式に公開されているイメージをこれらの端末に手動でフラッシュする必要があります。

アプリを Google Play にアップロード

アプリの準備ができたら、すべてのリリース チャンネル (アルファ版、ベータ版、製品版) のデベロッパー コンソールからアプリを Google Play にアップロードできます。API レベル 23 を対象にしているアプリの場合、Google Play は、Android 6.0 の実行時パーミッション モデルに基づいて、最適化された新しいダウンロードと自動アップデート フローを提供します。ぜひお試しください。

アップデートされたアプリを Android 6.0 Marshmallow および以前のバージョンで正しく実行するには、Google Play の新しくなったベータ テスト機能を使用して、初期フィードバックを取得することをお勧めします。その後、新しいバージョンをすべてのユーザーに公開するときに、段階的ロールアウトを実施できます。

次のトピック

10 月中旬に M デベロッパー プレビュー コミュニティM デベロッパー プレビュー Issue Tracker を終了します。プレビューのバグを登録していて、Android 6.0 の最終ビルド向けにそれらのバグを公開したままにする場合は、AOSP Issue Tracker に新しい問題を登録できます。

Android M デベロッパー プレビューへのご参加ありがとうございました。アンケートに回答し、今年のプレビューがデベロッパーのニーズをどの程度満たしていたかをお知らせください。いただいたフィードバックは、将来のリリース計画に反映します。


Posted by Yuichi Araki - Developer Relations Team